最終弁論の報告 2025年1月22日(水)
最終弁論の報告 2025年1月22日(水)
差し戻し審の第4回公判、最終弁論が開かれました。開廷は10時30分ですが、裁判は最終局面であり私たちの声を出来るだけ多くの人に伝えようと、朝8時30分から街頭宣伝を行い年末年始にかけて作成したチラシを配布しました。通りかかった人達の耳には「外科医師裁判は本日結審します。外科医師は無実です。」の声が聞こえていたと思います。
毎月の裁判所要請行動でも公判を100以上の大法廷で開くようにお願いしていたのですが、結局定員42名の805号法廷から変更されることはありませんでした。傍聴券を求めて130名が並びました。

早朝、裁判所表門での街頭宣伝
最終弁論の主な内容
検察は「科捜研の鑑定したDNAの量1.612ng/μLは多少の誤差はあったとしても大きく変わるものではない。大量であって舐めたとしか考えられない。池谷証人の検証はサンプル数が少なくてもDNAの量を測定して最大でも4割程度の誤差であったことは動かしようがない事実である。1回だけの測定、鉛筆書き、残存試料を破棄した点などは、一般的な基準に欠けるとしても、直ちに鑑定結果の信用性がなくなることにはならない。一審の無罪判決は事実誤認がある」と訴えました。
これに対して弁護団は、「誰がいつ作ったかもわからない検量線の使いまわし、問題だらけの数値が正しいとは言えない。池谷氏の検証では外れた値を排除した。もし1回だけの測定だったら外れていたかどうかもわからなかったはず。池谷氏自身が唾液中にDNAはごくわずかしかなかったので検証を断念し、口腔粘膜で検証を行いその数値には統計学的な意味は無いと言った。DNA量から唾液の量は証明できないことを池谷証人自身が証明した。どんなDNAの量が出たとしても舐めた証拠にならない。一審判決に誤りはない。外科医師と家族の10年近くにわたる理不尽な苦難を一刻も早く終了させるべきだ。」と述べました。
最後に齊藤啓昭裁判長から、判決を3月12日14時に言い渡すことが告げられて閉廷しました。
閉廷後、近隣で報告会を開催しました
45名が集まりました。弁護団から「この差し戻し審の裁判は一審が正しいか、検察によって覆されるかを審理している。私達は一審の無罪判決に自信を持っている。今日の弁論で検察の有罪立証が崩れたということを広く世の中の人たちに知ってもらい、外科医師の無罪判決をむかえたい」との発言に参加者全員が共感しました。そのあと外科医師のご家族が挨拶され、外科医師を守る会から無罪判決が確定するまで支援をやりきることを訴えて閉会しました。

最終弁論報告会の様子
あらためて皆様に署名のご協力をお願いします
1月30日に29回目の外科医師の無実を訴える要請行動を行いました。提出した署名の累計は5万5752筆です。判決が3月12日と迫っています。さらなるご協力をお願いします。
2月10日に無罪判決を確定させるための集会を開催します
会場参加を希望される方は事前にご連絡下さい。WEB発信も行います。
詳細はポスターをご確認ください。
