1月21日、最高裁へ要請・署名提出しました

 1月21日、今年初となる最高裁要請・署名提出を参加者11名で行いました。今回は、4,764筆の署名を提出(累計で49,161筆)しました。同時に医師上申書(累計で1,122筆)、日本医師会・日本医学会の声明に賛同する医師の会の賛同者名簿(累計で575名)も提出しました。

            最高裁判所西門前にて、要請参加者

 要請は10人まで、30分と限られていましたが、参加者それぞれから「そもそもDNA定量検査は科捜研の鑑定事項に入ってない!それを根拠に有罪にするなら何でもできてしまう」「一審は、内容豊かな審理を経て無罪に。裁判員制度が始まったことで証拠や証人を重視する流れのなかでやっていると思えた。しかし高裁は「有罪ありき」と思えるものだし、旧態依然な裁判だった。不信が高い。最高裁はしっかり検証し、公正な判決を」「科学・医学にもとづいて判断して欲しい。ワークシート鉛筆書きの問題はじめ、非常に杜撰。『国際的な診断基準』VS『専門家ではないと公言した人の意見』を採用して有罪にするのか。司法への不信が高まっている。」「看護師は宣誓し、反対尋問にも耐えて証言をした。一審では採用されて無罪になったのに、二審では排斥された。これでは、患者の様子や発言を全部カルテに書かなければならなくなるが、それは非現実的。コロナで活動が厳しいなか、昨年秋にはこの事件についての学習会を各地で開催した。その際、せん妄の体験が寄せられた。」「外科医師を守る会ホームページには医師から『一体いつまで、この理不尽な状態が続くのか。コロナで大変ななか、私たちに更に負担をかけるのか?』という声が届く。安心して医療に従事できない。最高裁はこの事態をどう見ているのか?まともな判決でないから、医療界が異議を申し立てている。最高裁の動きが全く見えない。こうして繰り返し要請しているのだから、今の状況を教えてほしい。」「科捜研は、北陵クリニック事件でもそうだが、非常に杜撰。今も直ってないことが問題。袴田事件の差戻決定は『審理不尽の違法』を理由とした。本件こそ、高裁は『審理不尽の違法』ではないのか。最高裁は、『ちゃんとしなさい』と正すべき。」「本件は、DNAが出てくることを争うのではなく、DNA量が「わいせつ行為をした」ほどの量かというのが争点。それを分かっていたのにもかかわらず、こんな小さなマイクロチューブに入ったDNA抽出液を、年末の大掃除で捨てたと技官が証言した。私は傍聴していて、この耳できちんと聞いた。その液体自体がなければ、濃度が再調査できないのは当たり前で『DNA抽出液なくても再鑑定が可能』というのは嘘。国民に動きを伝えるべく、調査官は外科医師や弁護人に会ってほしい。」などと要請しました。

 元看護師の参加者からは、「国家資格があり誓約書も書いて証言している看護師の証言を信じなくてどうするのか」との怒りの発言や「24年間看護師だった。せん妄は、一定の人数の割合で出てくるものだ。本件は、麻酔から覚醒している状況だというのを考慮して判断すべき。普通の生理的状況じゃない。乳がんなど危険な病気が増えてきているし、無罪になって、安心して医療を行なえることが重要。そうでないと、国民の福利に反する。」「一日も早く無罪になって、医師として活躍して欲しい。事件見るたびに、憤りが沸き上がってくる。一審は丁寧にやって無罪になったのに、二審は『警察いいなり』か?せん妄というのは、人が変わったようになってしまう。術後30分のことでしょう?大声や暴言があったわけだし、カーテンはあくまでプライバシーのためなので、同室の人には聞こえますよ。みんな興味持って聞いているし。現場の声が一番重要!ちゃんと聞いて。それなのに排斥するのは、納得できない。乳腺外科だけでなく、すべての医師が診療できなくなる。最高裁は公正に判断してほしい。」との訴えがありました。

 要請に応じた担当者からは、「要請を受ける立場であり、現状を説明する立場にはない。最高裁の動きが見えないのは刑事訴訟法の構造上そうなっているから。あえて一般論を申し上げれば、最高裁は弁論を開く場合と書面で審理する場合の2種類がある。要請の要旨は担当書記官に説明している」と回答しました。

 来月も署名提出要請行動を行う予定ですので、引き続き署名をお寄せください。

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