【声明】無罪判決を歓迎するとともに検察の控訴断念を強く求めます。

 本日、東京地方裁判所刑事第3部は、無罪判決を言い渡しました。

 私たちは、大川隆男裁判長の英断を高く評します。

 今回の裁判は2016年11月の初公判以降、期日間整理手続きが14回、昨年9月から今年1月8日結審まで13回の公判が行われました。

 医師が105日間勾留後、保釈され、医師が患者の乳首を舐めた証拠として、初めてDNA量が争点となりました。裁判長は ①麻酔覚醒時のせん妄の有無と程度による患者証言の信用性 ②DNA鑑定及びアミラーゼ鑑定には科学証拠としての許容性、信用性及び証明力を主要な争点としました。

 弁護団は、女性は術後せん妄の状態にあり、幻覚を見ていたと可能性がある。DNA鑑定およびアミラーゼ鑑定についても科学捜査研究所による鑑定はずさんで手術前の診療行為によりDNAが付着した可能性があり、わいせつ行為を行った証拠にはならないと主張しました。

 しかし検察は、せん妄の影響について正面から分析することを避け、科学捜査研究所の鑑定書に至っては、警察庁の内部通達を守らず違法に作成されたものでした。このような捜査が続けられるとしたら、今後も冤罪が生まれかねません。正統な医療行為が犯罪とされるようでは命を守ることは出来なくなります

 私たちは、事件当初から無実を確信し、ご支援をいただいた全国のみなさんに、心から感謝申し上げるとともに、検察の控訴断念を強く求めるものです。

2019年2月20日

                    外科医師を守る会 

“【声明】無罪判決を歓迎するとともに検察の控訴断念を強く求めます。” への2件の返信

  1. 外科医師の冤罪は間違いないと 信じています。
    これ以上 外科医の人権を奪わないよう 検察は控訴しないで、被告人の被害者意識を増幅させたという自覚、反省をしてほしいと思います。

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