外科医師を守る会の結成について

外科医師を守る会 とは

足立区にある病院の非常勤外科医師は、2016年8月25日朝、準強制わいせつの疑いで突然逮捕、 9月14日に起訴され12月7日まで105日間の不当拘留が続きました。
関係者への事情聴取や現場検証から、疑われている行為は、全身麻酔による手術後35分以内のことで、手術後の幻覚や錯覚が織り交ざったものであり、4人部屋でかつ頻繁に看護師が出入りする環境の中で起こったものです。客観的にも医学的にもこの様な事が行われたとは考えられず、また逮捕時と起訴時の事由も異なっており、外科医師の逮捕・起訴は全身麻酔手術後患者の訴えのみを根拠とした不当なものです。

逮捕当日の様子はすぐさま昼のテレビニュースで画像とともに実名報道されました。起訴前には4回にわたり外科医師の自宅や勤務先の医院や病院は家宅捜査がされ、裁判所において検察から関係者の期日前証人尋問も行われました。よって外科医師には、被疑者の勾留要件である逃亡や証拠隠しのおそれなどといった事由は存在せず、釈放請求に対して具体的な根拠も示さずに勾留し続けた事は、人権を大きく侵害し、刑事訴訟法や憲法に違反しています。これはもはや自白の強要を目的とした勾留と言わざるを得ません。
医師の逮捕・起訴・長期勾留によって、診察や手術などに影響が生じ、かかりつけ患者は行き場を失い、医療現場に不安がもたらされ、さらに医師は職を失い、実名報道によって本人のみならず家族や関係医療機関へは不利益がもたらされ続けています。
このように患者証言のみを根拠とした医師逮捕・長期勾留が行われるという事になれば、医師や医療関係者に不安を与え、医療の萎縮につながるばかりか、ひいては多くの患者の生命や健康に損害を及ぼすことになります。

私たち「外科医師を守る会」は、無実を訴え続ける外科医師の人権を守るために、医療現場に混乱や萎縮を与え、さらなる医療崩壊をもたらさないためにも「外科医師を守る会」を結成しました。そして外科医師の早期釈放を求めて署名活動などに取り組んできました。現在11月30日の初公判を皮切りに、東京地裁で「期日間整理手続き」にて真実が争われています。私たちは引き続き、より多くのみなさんにご理解とご支援をいただき、公正な裁判が行われることを求めるとともに、無実を勝ち取るために裁判で闘っている外科医師やご家族、関係者を支え、励ましてゆきたいと考えています。
起訴後4回に及ぶ弁護団の釈放請求や準抗告に対しても、具体的な理由も述べず、検察の主張通りに棄却してきた裁判所の姿勢が続くならば、厳しい闘いになることも予想されます。当面、無罪を勝ち取るための立証や諸活動を行ってゆくために、支援基金を創設しました。みなさんの暖かいご支援、ご協力をお寄せくださるよう、心からお願い致します。

関連情報リンク

 

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